理想的な社会性
社会性がなければ簡単に失墜してしまう。
不祥事に適切な対応をしなければ企業は大きな痛手を負う。
昔はただ耐えていたパワハラも、今はヘタをしたら一発懲戒解雇の時代だ。
私は「社会性」というのは
いわゆる世間の目というものではないと思う。
混同しがちではあるが、「違う」と思う。
それよりもう少し深くて広い、
人類に共通する普遍的な価値観…
たとえば、人は皆等しく尊重されるべきである、とか
環境は大切にしていきたいね、とか。
人種や国の違い、多様なセクシャリティ、貧富の差なども超えられる価値観を、
自分のやっていることにつなげて、社会に示す。
示すことで自分のやっていることにも還元される。
そんな輪を作ることが、
今、色々な業界で目指すべき社会性だと思う。
もちろん、
ヘタに発信すればすぐに炎上してしまうネット社会は怖い。
世間を騒がせる言動はなくしてしまいたい。
これも本音ではある。
しかし、
自分を深く見つめれば、他人とつながる井戸水があり、
そこから湧き出す泉がとても豊かなものだと、心のどこかで知ってもいる。
「社会性」の本質、理想のようなものかもしれない。
個人であれば、自分と向き合うということ。
企業や団体なら、それらの社会的意義やミッションを考え直すということ。
これは、誰にとっても簡単なことではない。
回り道をしているだけのようにも思える。
だけど、見も知らない誰かと、和やかに安らかに過ごすには、
自らの内に井戸水を探す気持ちが、きっと欠かせないのだ。